Cram!Clam!!Claim!!! 後書き

この作品に目を通してくださった全ての方に感謝致します。
Cram!Clam!!Claim!!完結しました!

思い返せばこのネタを考え付いたのは高校3年生の時でした。まさに受験真っ盛りのときで。こんな妄想を胸に日々がりがり勉強していました(笑)けど、全部が全部妄想とかじゃなかったり。本当にあったこととか、感じたことも織り交ぜながら、こんな感情やこんなやりとりがあったら素敵だなという部分も織り交ぜながら仕上げた作品です。温めていただけあって、ネタを思いついてから数年経った今でも楽しんで書くことが出来ました。問題集の名前や問題の解法なんかは自分の持ってる知識や記憶を頼りに書いたものなので意味がわかってもらえないかと思いますし、暗号だと思っていただければ十分に思います(笑)
話を三部構成にしたのはタイトルと関係付けたかったからですね。章の最終話の一文が必ずタイトルに関係しているようになっています。一章の最終文には「詰め込む=cram」を、二章の最終文には「二枚貝=clam」を、そして最終章三章の最終文には「求める=claim」というようにタイトルと結びつけてあって、繋げるとCram!Clam!Claim!!ってことでタイトルになるようになっています。「塾=cram school」という意味も含まれてたりします。あと、cramは二枚貝と言う意味から「だんまりとした人・頑固な人」という俗語にも派生してるみたいです。そういう意味でも最初はあまり人と関わりを持っていなかったヒロインに重なるかなぁとも思いました。claimはwantよりも強いというか賠償請求とか強い要求の意味合いが元来含まれていたりしますね。
行間にも結構意味を持たせてました。物語的にあまり進展のない、関係のない会話が行間空けなかったり、その人の頭の中でぐるぐる回ってる心情文とかはずらーっと文字敷き詰めて書いたり。あとは漢字変換とか。ヒロインは「すき」って書いてて男たちは「好き」にしましたね。ヒロインの勉強とか趣味とかに対する「好き」と人を好きになる「すき」を分けたかったって意味でもあり、男は意思の固さを表現したくて硬い印象を持たせる漢字にしたりとかそんな感じ。
とりわけココ!というような気に入ってる部分があるというよりは全部に思い入れてる部分があるのですが、全35話の中で唯一の総悟目線の話はその中でも結構思い入れがあるかなぁ。私は、総悟のこういう脆い部分が好き!どうしようもないけど好きだ!っていうことをあの話で主張してるかも。あと最後にキレて電話を切る総悟とか。まじ愛おしい(笑)けど、銀ちゃんの器の広さにも毎度本誌の方でキュンキュンしてるのでそういうカッコイイ銀ちゃんも好きだよ!っていう私の思いも伝わりましたでしょうか?
好きになると何故かその人じゃなきゃだめになって、何をされてもフィルターが掛かったようにかっこよく見えて、何も見えなくなる。なのにある日突然、あれ?なんで好きだったんだ?私は本当にこの人が好きなのか?っていう迷いから、何をされても好きでいられる強い意志を描きたくてこの作品を書きました。楽しんでいただけたでしょうか?

沖田総悟というキャラクターはやはりどのキャラよりも思い入れがあって、愛しさの格が違うキャラクターですね。今後も彼絡みの作品を楽しみながら作っていこうと思っています。
最後に改めて、読んでくださった読者の皆様に感謝致します。

2011.5.3 レナ